亡くなった父に債務があります-相続税法上の扱いはどうなるのでしょうか?

 お父様が亡くなった時に確実にあったと認められる債務は、相続税を計算する上で遺産総額から差引くことができます。

 尚、被相続人の死亡した年分の所得税などのように、被相続人の死亡後に相続人が納付しなければならないものがあります。このような税金は被相続人が死亡した時点ではまだ債務として確定していませんが、相続税の計算上、総資産から差引くことができることになっています。

 ただし、相続人が期限までに税金を納付できなかったために徴収されることになった延滞税や加算税など

は、相続人の責任で納付するものですから、遺産総額から差引くことはできません。

 また、被相続人がアパートを経営していた場合などは、店子さんから預っている敷金なども債務として遺産総額から差し引くことができます。


 葬式費用についても、債務と同じように遺産総額から差引くことができますが、香典返しのための費用や、お墓の購入代などは差引くことができません。